ヤズィーディーは民俗宗教です

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アジア地域には様々な民族宗教があると言われています。その1つのヤズィーディーは中東のイラク北部に現在でも存在する民族宗教として知られています。信者の教義は基本的に口承によるもので、聖典は二つ「ミスヘファ・レシ」と「キテバ・ジルウェ」です。この2つの聖典は20世紀の初めに作られたとされており、比較的若い聖典であることが分かります。この宗教はクルド人の宗教が発祥となったといわれており、様々な宗教の影響を受けているようです。ただし、山深い土地である、イラクの山岳地帯を中心として広まっていること、口承が基本であるという点から、未だにその歴史が完全にひも解かれているわけではありません。

この宗教はイラクで発展したもので現在でも国内のニーナワー県に最も多くの信者が住んでいますが、イラク以外にも周辺のシリア、ロシア、アルメニアなどでも信仰している人がいることが確認されています。

ヤズィーディーの最大の特徴は一神教であるということです。ただひとつの神的存在者のみを認めてこれを信仰する宗教が一神教ですが、一神教で知られているのがキリスト教、ユダヤ教ですが、ヤズィーディーもこれらの宗教の他にもイスラム教などの影響もあると言われています。七大天使、就中、孔雀天使マラク・ターウースを信じる特徴があって太陽に向かって祈りを捧げています。1つの説ではミトラ教や古代ペルシャの宗教の影響もあるのではないかと言われていて様々な宗教が複雑に絡み合いながらも現在の形になった歴史があります。1度この宗教に入信すると改宗をすることができません。

信者から生まれた者しか入信できないという考えもありますし、他宗教の信者がこの宗教にに入信することも拒む特徴もあります。さらに他の宗教を信仰している人との結婚も許されていません。他の宗教と異なり大々的な布教活動も行っていません。地域によって若干の違いがあるのも特徴的です。

ヤズィーディーの考えの根幹には輪廻転生やカーストを教義とする考えがあるので、イスラムの教義体系からは逸脱する考え方が目立っています。同じカースト階級制度を持っているバラモン教に近いものがあります。この他にも天使マラク・ターウースの伝えられる描写は、ムスリムからすると悪魔シャイターンに重なる部分が多い特徴もあります。イラク周辺は様々な宗教の考え方がありますが、この宗教独自の民俗宗教として発展をしてきました。今後も更なる発展が期待される宗教です。

夕焼けと城

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